造園施工管理

造園施工管理技術検定は、建設工事に従事する施工技術の確保、向上を図ることにより、資質を向上し、建設工事の適正な施工の確保に資するもので、国土交通大臣指定試験機関である一般財団法人全国建設研修センターが実施する国家試験です。

 
造園施工管理技術検定は、令和3年度から第一次検定及び第二次検定によって行われ、第一次検定合格者は「造園施工管理技士補」、第二次検定合格者は「造園施工管理技士」の国家資格を取得することができます。

 

◇1級 第一次検定合格者:1級造園施工管理技士補
◇1級 第二次検定合格者:1級造園施工管理技士
◇2級 第一次検定合格者:2級造園施工管理技士補
◇2級 第二次検定合格者:2級造園施工管理技士

 

 

受験に必要な実務経験とは?

造園工事施工管理技士試験を受験するには受験資格として、実務経験を満たしている必要があります。具体的には次の①~③をいいます。

 

① 受注者(請負人)として施工を指揮・監督した経験(施工図の作成や、補助者としての経験も含みます)

② 発注者側における現場監督技術者等(補助者としての経験も含む)としての経験

③ 設計者等による工事監理の経験(補助者としての経験も含みます)

具体的な「工事種別」「工事内容」については次のとおりです。

 

 

実務経験として認められる工事種別・工事内容

公園工事
1.植栽工 2.移植工 3.樹木整姿工 4.地被工 5.花壇工 6.水景工(池 ・ 滝 ・ 流れ等) 7.景石工(石組 ・ 石積等) 8.園路広場工 9.休養施設工(四阿・パーゴラ等) 10.サービス施設工(ベンチ・テーブル等) 11.遊戯施設工 12.運動施設工 13.園地造成工(地ごしらえ工) 14.植栽基盤整備工

 

緑地工事
1.植栽工 2.移植工 3.樹木整姿工 4.地被工 8.園路広場工 9.休養施設工(四阿・パーゴラ等) 10.サービス施設工(ベンチ・テーブル等) 12.運動施設工 13.園地造成工(地ごしらえ工) 14.植栽基盤整備工

 

墓苑園地造園工事
1.植栽工 2.移植工 3.樹木整姿工 4.地被工 5.花壇工 8.園路広場工 9.休養施設工(四阿・パーゴラ等) 10.サービス施設工(ベンチ・テーブル等)

 

住宅団地造園工事
1.植栽工 2.移植工 3.樹木整姿工 4.地被工 5.花壇工 8.園路広場工 9.休養施設工(四阿・パーゴラ等) 10.サービス施設工(ベンチ・テーブル等) 11.遊戯施設工 14.植栽基盤整備工

 

道路緑化(植栽)工事
1.植栽工 2.移植工 3.樹木整姿工 4.地被工 14.植栽基盤整備工

 

遊園地造園工事
1.植栽工 2.移植工 3.樹木整姿工 4.地被工 5.花壇工 8.園路広場工 9.休養施設工(四阿・パーゴラ等) 10.サービス施設工(ベンチ・テーブル等) 11.遊戯施設工

 

庭園工事
1.植栽工 2.移植工 3.樹木整姿工 4.地被工 5.花壇工 6.水景工(池 ・ 滝 ・ 流れ等) 7.景石工(石組 ・ 石積等) 13.園地造成工(地ごしらえ工) 14.植栽基盤整備工

 

建築物付属園地造園工事
1.植栽工 2.移植工 3.樹木整姿工 4.地被工 5.花壇工 8.園路広場工 14.植栽基盤整備工

 

屋上(壁面)緑化工事
1.植栽工 2.移植工 3.樹木整姿工 4.地被工 5.花壇工 14.植栽基盤整備工

 

 

実務経験と認められない工事

造園施工管理の実務経験と認められない工事は次のとおりです。

 

土木一式工事又は建築一式工事等の工事
※植栽工等の造園工事に係る内容は除く

 

道路工事
法面保護工(コンクリートやモルタル吹付工、法枠工、厚層基材吹付工、種子吹付工)、道路の維持工事(※植栽地等の維持等、造園工事に係る内容は除く)

 

河川工事及び砂防工事
堤防張芝工事、樹木伐採工事、砂防植栽工事、河川維持工事(※植栽地等の維持等、造園工事に係る内容は除く)

 

林業工事
植林工事、造林工事、間伐工事、治山工事、林道工事

 

建築工事
便所・運動施設等の建築工事

 

外構工事
ビル・マンション・個人住宅等の擁壁・フェンス・門扉・駐車場等の構造物が中心の工事

 

 

実務経験と認められない業務・作業

造園施工管理の実務経験と認められない業務・作業は次のとおりです。

①工事着工以前における設計者としての基本設計・実施設計のみの業務
②測量、調査(点検含む)、設計(積算を含む)等の業務
 ※ただし、施工中の工事測量は認める
③現場事務、営業等の事務
④官公庁における行政及び行政指導
⑤研究所、学校(大学院等)、訓練所等における研究、教育及び指導等の業務
⑥アルバイトによる作業員としての経験
⑦工程管理、品質管理、安全管理等を含まない雑役務のみの業務、単純な労務作業等
⑧入社後の研修期間(工事現場の施工管理になりません)
 ※上記業務以外でも、造園施工管理の実務経験とは認められない業務・作業等は、受検できません

 

 

監理技術者・主任技術者になれる業種

監理技術者とは?

発注者から直接工事を請け負い(元請)、かつ4,500万円(建築一式工事の場合は7,000万円)以上を下請契約して施工する特定建設業者にあっては、監理技術者を設置しなければなりません。
監理技術者の仕事は、施工計画の作成、工程管理、品質管理などの技術的な管理や、工事を行う人たちの指導と監督です。監理技術者は、下請負人を適切に指導・監督するという重要な役割を持っているため、主任技術者よりも厳しい資格や経験が求められます。

 

 

1級 造園施工管理技士が監理技術者になれる業種

造園工事業

 

 

主任技術者とは?

建設業者は、請け負った建設工事を施工する際、請負金額の大小や元請・下請に関わらず、必ず工事現場に施工の技術管理を担当する主任技術者を配置しなければなりません。ただし、特定専門工事において主任技術者の配置が不要となる下請負人はこの限りではありません。

 

 

1級 造園施工管理技士が主任技術者になれる業種

※( )内の数字は、資格取得後に必要な当該業種での実務経験年数を示しています。

 

造園、左官(3年)、とび・土工・コンクリート(3年)、石(3年)、屋根(3年)、タイル・レンガ(3年)、鉄筋(3年)、しゅんせつ(3年)、塗装(3年)、防水(3年)、熱絶縁(3年)、さく井(3年)、水道施設(3年)、清掃施設(3年)、解体(3年)

 

 

1級 造園施工管理技士補が主任技術者になれる業種

※( )内の数字は、資格取得後に必要な当該業種での実務経験年数を示しています。

 

左官(3年)、とび・土工・コンクリート(3年)、石(3年)、屋根(3年)、タイル・レンガ(3年)、鉄筋(3年)、しゅんせつ(3年)、塗装(3年)、防水(3年)、熱絶縁(3年)、さく井(3年)、水道施設(3年)、清掃施設(3年)、解体(3年)

 

 

2級 造園施工管理技士が主任技術者になれる業種

※( )内の数字は、資格取得後に必要な当該業種での実務経験年数を示しています。

 

造園、左官(5年)、とび・土工・コンクリート(5年)、石(5年)、屋根(5年)、タイル・レンガ(5年)、鉄筋(5年)、しゅんせつ(5年)、塗装(5年)、防水(5年)、熱絶縁(5年)、さく井(5年)、水道施設(5年)、清掃施設(5年)、解体(5年)

 

 

2級 造園施工管理技士補が主任技術者になれる業種

※( )内の数字は、資格取得後に必要な当該業種での実務経験年数を示しています。

 

左官(5年)、とび・土工・コンクリート(5年)、石(5年)、屋根(5年)、タイル・レンガ(5年)、鉄筋(5年)、しゅんせつ(5年)、塗装(5年)、防水(5年)、熱絶縁(5年)、さく井(5年)、水道施設(5年)、清掃施設(5年)、解体(5年)

 

 

経審での加点

造園施工管理技士や技士補がいることで、経審のZ点が向上します。Z点は「技術職員数」と「元請完成工事高」という項目で評価されますが、その中でも「技術職員数」が全体の80%を占める重要な要素です。つまり、技術職員の人数が多いほど、より高い評価を得ることができます。

 

 

1級 造園施工管理技士

【5点】造園


【1点】左官、とび・土工・コンクリート、石、屋根、タイル・レンガ、鉄筋、しゅんせつ、塗装、防水、熱絶縁、さく井、水道施設、清掃施設、解体

 

 

1級 造園施工管理技士補

【1点】左官、とび・土工・コンクリート、石、屋根、タイル・レンガ、鉄筋、しゅんせつ、塗装、防水、熱絶縁、さく井、水道施設、清掃施設、解体

 

 

2級 造園施工管理技士

【2点】造園


【1点】左官、とび・土工・コンクリート、石、屋根、タイル・レンガ、鉄筋、しゅんせつ、塗装、防水、熱絶縁、さく井、水道施設、清掃施設、解体

 

 

2級 造園施工管理技士補

【1点】左官、とび・土工・コンクリート、石、屋根、タイル・レンガ、鉄筋、しゅんせつ、塗装、防水、熱絶縁、さく井、水道施設、清掃施設、解体

 

 

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