建設業許可
いま、建設業許可が“必要になる会社”が増えています
物価や人件費の高騰により、建設投資額は年々増加傾向にあります。その結果、これまでと同じ内容の工事でも、請負金額が500万円(税込)を超える、というケースが増えています。「以前は許可がなくても受注できた」工事でも、いまは建設業許可が必要になる場面が少なくありません。
法改正で、発注者の責任も厳しくなりました
建設業法の改正により、発注者側への規制が強化されています。そのため、「許可のない会社への発注は慎重にしたい」という判断が、現場で広がっています。いまや建設業許可は、単なる“要件”ではなく、信頼を示す武器になりつつあります。
「うちの会社は取れるのだろうか?」
こうした不安から、一歩を踏み出せずにいる方も多くいらっしゃいます。しかし、状況を整理すれば、思っているよりも早く道筋が見えることも少なくありません。
・実務経験は足りているのか
・今ある資格で申請できるのか
・費用はどのくらいかかるのか
まずは、お電話で状況をお聞かせください

代表の塩崎が直接お話を伺い、許可取得の可能性や進め方を責任をもってご案内いたします。

まだ具体的に決まっていなくても大丈夫です。「取得できる可能性があるかだけ知りたい。」そのようなご相談も大歓迎です。

お気軽にご相談ください。

建設業者様のための
みそらのサポートプラン

建設業の経営には、許可の維持だけでなく、収益管理や将来を見据えた準備が欠かせません。

手続きの漏れが心配

忙しくてそこまで手が回らない

建設業者様のお悩みに寄り添うことを宣言する代表の画像

サポートプラン一覧
01 基本プラン(許可維持サポート)
許可取得後の手続きを確実にサポートします。“守り”をしっかり固めるプランです。
  • ✓ 決算期ごとの変更届(毎年)
  • ✓ 業種追加や事業内容変更(必要に応じて)
  • ✓ 5年毎の許可更新
02 月次サポート(収益管理サポート付き)
経営も見直したい、そんな方へ。経営の安定を支える伴走型サポートです。
  • ✓ 毎月1回、工事台帳のチェック
  • ✓ 収益状況の確認と改善アドバイス
  • ✓ 資金繰り不安の早期把握
料金目安 月額1万円〜(応相談)
03 特定建設業許可へのステップアップ支援
「将来は特定建設業許可を取得したい」そのために、計画的な準備が大切です。財務要件の達成を見据えながら、組織体制や技術者配置についても丁寧にサポート。
主な要件
  • ✓ 資本金2,000万円以上
  • ✓ 純資産4,000万円以上
  • ✓ 流動比率75%以上
  • ✓ 欠損が資本金の20%未満
料金目安 月額1万円〜(応相談)
サポート内容の流れ
1. 建設業許可取得
まずはここから、事業の土台づくりをサポートします。
2. 決算期ごとの変更届(毎年)
毎年必要な手続きを確実に行い、許可を維持します。
3. 業種追加・事業内容変更
事業の成長に合わせて、適切な許可対応を行います。
4. 許可更新(5年ごと)
更新期限を見据え、計画的に手続きを進めます。
5. 毎月の収益管理・工事台帳チェック
〜月次サポートプラン・ステップアップ支援〜
6. 特定建設業許可へのステップアップ
〜ステップアップ支援〜
みそらは、許可取得を“ゴール”とは考えていません。その後の維持管理、収益の見える化、そして将来の特定建設業許可まで。長く安心して経営を続けていただくための体制づくりを、責任をもってサポートいたします。お気軽にお問い合わせください。
代表 塩崎
建設業許可の基礎知識と手続きガイド

建設業許可は、一定規模以上の工事を適法かつ安全に受注するために必須の制度です。

「許可を取得するためには、どんな要件が必要なのか?」「自社の現状で申請は可能なのか?」
これから建設業許可の取得を検討されている方や、許可制度について詳しく知りたい企業様に向けて、許可の基本要件から申請手続きの流れまでを分かりやすく解説いたします。
日々の運用の参考としてお役立てください。

▼ 以下の詳細解説へお進みください

「建設業許可」はなぜ必要なのか

建設工事を請け負って営業する場合は、工事の種類ごとに建設業の許可を受ける必要があります。これは、法人・個人事業主を問わず、元請・下請、公共工事・民間工事の別にかかわらず適用されます。ただし、「軽微な建設工事(小規模な工事)」のみを請け負う場合は、必ずしも許可は必要ありません。もっとも、許可が不要な場合であっても、請負契約の書面締結など、建設業法の規制は適用されます。

 

軽微な建設工事とは《令第1条の2第1項》

次の基準に該当する工事は、「軽微な建設工事」とされ、建設業の許可は不要です。

建築一式工事の場合
以下のいずれかに該当する工事
  • 請負金額が1,500万円未満の工事
  • 延べ面積150㎡未満の木造住宅工事
建築一式以外の工事の場合
請負金額が500万円未満の工事
請負金額の計算方法

請負金額は、消費税および地方消費税を含む税込金額で算定します。

また、注文者から材料の支給を受ける場合は、その材料費(市場価格および運送費相当額)も含めて計算します。

工事の合計金額について

建設業の許可が必要かどうかは、請負契約の金額だけで判断するものではありません。材料費を含めた「工事全体の合計金額」で判断されます。たとえば、請負代金が420万円であっても、お客様が用意した材料費が100万円ある場合、工事の合計金額は520万円となります。この場合、500万円以上となるため、建設業の許可が必要です。また、請負契約を複数に分けた場合でも、原則として合計額で判断します。ただし、正当な理由に基づく契約分割である場合は、この限りではありません。

建設業許可が必要になる計算例の図解。 「請負代金 420万円」+「材料費 100万円」=「合計 520万円」となり、建築一式工事以外で許可が必要となる500万円以上の基準を超えることを示しています。

建設工事 29業種

建設工事は29業種に分類されています。

(営業所技術者となり得る国家資格がリンク先ページにてご確認いただけます。)

 1.土木一式工事業
 2.建築一式工事業
 3.大工工事業
 4.左官工事業
 5.とび・土工工事業
 6.石工事業
 7.屋根工事業
 8.電気工事業
 9.管工事業
10.タイル・れんが・ブロック工事業

11.鋼構造物工事業
12.鉄筋工事業
13.舗装工事業
14.しゅんせつ工事業
15.板金工事業
16.ガラス工事業
17.塗装工事業
18.防水工事業
19.内装仕上工事業
20.機械器具設置工事業

21.熱絶縁工事業
22.電気通信工事業
23.造園工事業
24.さく井工事業
25.建具工事業
26.水道施設工事業
27.消防施設工事業
28.清掃施設工事業
29.解体工事業


営業所技術者となり得る国家資格一覧はこちらでご確認いただけます。

 

一式工事と専門工事の違い

「土木一式工事」と「建築一式工事」は、他の27業種の専門工事とは性質が異なります。これらは、個別の専門工事を有機的に組み合わせ、総合的な企画・指導・調整のもとで工作物や建築物を完成させる工事を指します。そのため、一式工事の許可を受けていても、他の専門工事の許可がない場合には、500万円以上(税込)の専門工事を単独で請け負うことはできません。

 

許可業種と附帯工事について

建設業者は、許可を受けた業種以外の工事を原則として請け負うことはできません。ただし、主たる工事に「附帯する工事」であれば、許可を受けていない業種の工事であっても請け負うことが認められています。 

 

一般建設業と特定建設業

建設業許可は、業種ごとに「一般建設業」または「特定建設業」のいずれかを取得します。特定建設業は、下請負人保護を目的とした制度です。特定許可を受けた場合には、下請代金の支払期日や施工体制台帳の作成など、より厳格な義務が課されます。

 

一般建設業許可が必要となる場合

原則として、1件の請負金額が500万円以上(税込)の工事を請け負う場合には、一般建設業許可が必要です。ただし、建築一式工事については、次のいずれかに該当する場合は許可不要となります。

・元請として請け負う、延べ床面積150㎡未満の木造住宅の新築または増築工事

・元請として請け負う、請負金額1,500万円未満の新築または増築工事

 

特定建設業許可が必要となる場合

特定建設業許可は、元請として工事を請け負う場合に関係します。1件の工事において、下請に出す金額の合計が次の金額以上となる場合は、特定建設業許可が必要です。

・建築一式工事:下請代金の合計8,000万円以上

・建築一式工事以外:下請代金の合計5,000万円以上

※いずれも消費税を含む金額で判断します。

 

建設業許可を取得するための6つの要件について

  • 1. 経営業務の管理責任者の設置
  • 2. 営業所技術者の設置
  • 3. 誠実性の確保
  • 4. 財産的基礎の確保
  • 5. 適正な社会保険への加入
  • 6. 欠格要件への非該当

建設業許可を受けるためには、法律で定められた要件を満たしていること、また欠格要件に該当しないことが必要です。これらの要件は、申請時だけでなく、許可取得後も継続して満たしておく必要があります。

経営業務管理責任者

建設業許可を取得すると、より大きな工事を請け負うことが可能になります。その分、発注者や元請会社、協力会社などに対する責任も大きくなります。そのため建設業法では、会社の舵取りを担う立場として「経営業務の管理責任者」の設置を求めています。

改正建設業法による経営業務管理責任者の新要件

令和2年10月1日の建設業法改正により、経営業務の管理責任者の要件が緩和・整理されました。これまで必要とされていた「他業種で6年以上の経験(いわゆるロ該当)」は廃止され、原則として5年の経営経験で判断されることとなりました。

必要な経営経験(法改正後)

以前は、次のいずれかの経験が必要でした。

  • 建設業の経営経験が通算5年以上
  • 経営補佐経験が通算6年以上

※経営補佐とは、個人事業主に次ぐ立場、または会社でいう取締役に次ぐ事業部長などの立場を指します。

令和2年10月の法改正により、要件は緩和されました。現在は、建設業における財務管理・労務管理・業務運営のいずれかについて、役員経験2年以上を含む5年以上の経営経験があれば足ります。なお、5年のうち3年は建設業以外の経営経験でも認められます。

新しい経営経験のパターン

主な該当パターンは次のとおりです。

  • 1.建設業の常勤役員2年以上 + 管理職等3年以上
  • 2.建設業の常勤役員2年以上 + 建設業以外の常勤役員3年以上

この要件を用いる場合は、財務管理・労務管理・業務運営の管理職として、常勤役員を5年以上直接補佐した経験者の配置が必要です。

経営業務を補佐した経験とは

令和2年10月の建設業法改正後も、経営業務管理責任者の要件の一つとして「建設業に関し、経営業務の管理責任者に準ずる地位で6年以上、補佐業務に従事した経験」が認められています。
ここでいう「準ずる地位」とは、経営者に次ぐ立場で、経営業務に実質的に関わっていた方を指します。

【法人の場合】

建設部長、土木部長、営業部長、統括部長、役職はないが実質的な番頭格 など

【個人事業主の場合】

配偶者や子など専従者、役職はないが実質的な番頭格 など
経営業務経験の裏付けと通算のルール

経営業務の経験年数は、提出する裏付け資料の日付をもとに通算で計算されます。ある年度の資料と、次の年度の資料の間が1年以上空いてしまうと、経営が途切れたとみなされ、経験年数の計算上不利になる場合があります。できるだけ連続した期間で証明できるよう整理することが重要です。また、請負実績の裏付け資料と同じ計算期間において、「常に経営に携わっていたこと」を証明する資料も必要となります。

請負実績を証明する資料と注意点

過去の工事請負実績について書面で証明する方法は、主に以下の3つです。

  1. 工事請負契約書
  2. 工事注文書および請書
  3. 請求書および通帳

■請求書と通帳で証明する場合の注意点

この方法は契約書等がない場合に有効ですが、審査において最も厳しく見られる部分です。単に請求書を並べるだけでなく、その代金が実際に振り込まれた記録(通帳)とセットで、金額の整合性を裏付ける必要があります。
【重要】静岡県での提出のポイントと注意点

静岡県では、例外的に「現金の領収書」による入金証明を認める場合があります。ただし、審査をスムーズに進める観点では、「請求書に対して金融機関の口座に振り込みがある工事実績」が最も確実です。

■通帳を紛失してしまった場合

金融機関の窓口で「取引記録(明細)」を発行してもらうことができます。期間を指定して記録を出してもらえるため、申請書類の整備に役立ちます。

■請求額と入金額に差がある場合の対応

差額の理由によって次のように扱いが異なります。

  • 差額が振込手数料の場合:計算が合えば追加資料は不要
  • 差額が控除(安全協力費・相殺等)の場合:控除内容がわかる資料を提出

■なぜ「請求書+入金記録」は審査が厳しくなるのか?

契約書がないことが原因です。書面による契約という建設業法の義務を果たしていることを確認できないため、審査の目が厳しくなると認識して準備を進めましょう。

事例1:複数の書類で実務経験を証明するケース。平成29年9月1日、平成30年7月31日、令和元年6月30日、令和2年5月31日の計4通の書類を提示。それぞれの書類の間隔(各約11か月)を合算し、合計で「2年7カ月の経験」として認められる計算例です
事例2:個人事業と法人の経験を分けて計算するケース。個人事業主としての経験(約11か月)と、会社役員としての経験(約11か月)を合算し、合計で「22か月の経験」として認められることを示しています。
事例3:間違われやすいケース。令和元年6月30日と令和2年6月30日の書類を提示していますが、日付の間隔が「1年と1日」空いているため、連続した経験として認められません。対策として、半年間に1件程度を目安に書類を用意することが推奨されています。
経営に携わっていたことの証明資料

【個人事業主】

  • 所得証明書(営業所得で判断)、確定申告書

【法人役員】

  • 登記簿謄本、年金記録など

■所得証明と確定申告書の注意点

所得証明書は当時の市町村で取得しますが、遡れる年数に制限がある場合は確定申告書の控えで代替します。県は所得の金額ではなく「所得の種類(営業所得か)」を確認しています。

※脱サラ独立や法人成りした年度は所得の種類が変動しますが、経営業務管理者としての履歴と突き合わせて実態を確認されます。

建設工事の実績として認められない主な業務

原則として、以下の業務は請負実績には含まれません。
除草、草刈、伐採、樹木の剪定、庭木の管理、造林、除雪、融雪剤散布、測量、設計、地質調査、調査目的のボーリング、保守点検、保守・点検・管理業務等の委託業務、清掃、浄化槽清掃、ボイラー洗浄、側溝清掃、造船、機械器具製造・修理、道路の維持管理、施肥等の造園管理業務、建設機械の賃貸、リース、建売住宅の販売、社屋の工事、資材の販売、物品販売、機械・資材の運搬、採石、宅地建物取引、コンサルタント、人工出し、解体工事や電気工事で生じた金属等の売却収入など。

建設業許可の相続・事業承継について

経営業務管理責任者の要件を満たして建設業許可を取得した後も、将来的には事業承継について考える必要があります。特に個人事業で建設業を営んでいる場合は、代表者の引退や相続が発生した際に、建設業許可をどのように引き継ぐのかが重要なポイントになります。

相続による建設業許可の承継(令和2年10月施行)

令和2年10月の法改正により、建設業許可を持つ個人事業主が亡くなった場合に、「相続認可」によって許可を引き継ぐ制度が創設されました。

■手続きの流れ

  1. 被相続人の死亡から30日以内に、相続人が許可行政庁へ「相続認可申請」を行います。(静岡県の場合:静岡県庁 建設業課)
  2. 認可後、相続人の住所を管轄する土木事務所へ建設業許可申請を行います。

※許可日は被相続人の死亡日にさかのぼるため、「許可がない状態で工事を受注してしまう」といったリスクを抑えることができます。

■制度の注意点

この制度の大きなポイントは、相続人全員の書面による同意が必要な点です。また、申請期限が「死亡後30日以内」と非常に短いため、発生してから準備を始めるのではなく、早い段階からの検討が不可欠です。

静岡県の「事業継承」制度

静岡県には従来から独自の「事業継承」制度があり、法改正後も利用可能です。そのため、静岡県では「相続認可」と「事業継承」の2つの方法から選択できます。

■生前承継という選択肢

代表者が元気なうちに手続きを進められるのが「事業継承制度」の最大の特徴です。相続による承継は期限や同意取得の面でご家族に大きな負担がかかる場合があります。

後継者が決まっている場合は、急な相続で慌てるリスクを避けるためにも、生前のうちから準備を進めておくことをおすすめします。

役所で取得する証明書の有効期限について

申請書に添付する証明書類には、それぞれ有効期間があります。

■有効期間が3か月のもの

  • 登記されていないことの証明書
  • 身分証明書
  • 住民票写し
  • 所得証明書
  • 納税証明書
  • 印鑑証明書
  • 登記事項証明書

■有効期間が1か月のもの

  • 融資証明書
  • 残高証明書

※所得証明書と納税証明書は内容に変更がない場合は、発行から3か月以上経過していても有効と認められます。
※融資証明書で金融機関が独自に有効期限を定めている場合は、発行から1か月以上経過していても有効な場合があります。

効率よく書類を揃えるために注意したいこと
  • 融資証明書については、金融機関側の審査がありますので、早めに相談をしておきましょう。
  • 残高証明書については、取引先からの入金を待って金融機関に依頼をする場合には、ほかの書類が整う目途が立ってからにしたほうが良いと思います。

営業所技術者

建設業許可業者として、請け負った工事を安全かつ正確に施工するため、さらにハイレベルの現場管理(技術力)が求められます。これを証明する方法として、建設業法では対応できる施工管理技士や技能士などの国家資格を定めています。国家資格の他に10年間の実務経験による証明も認められています。また業種に応じた専門学科を卒業している場合には期間が短縮されます(高校は5年、大学は3年、専門学校は5年又は3年)。

 

提示する書類のパターン

・国家資格の合格証、カード等のみ

・国家資格の合格証、カード等+実務経験証明書

・卒業証明書、成績証明書+実務経験証明書

・実務経験証明書

 

この実務経験ですが、現場の責任者としての立場による経験に限らず、見習い等でも構いません、役職よりもとにかく現場での施工の経験を重要視しています。

建設業法では29業種に分類されています。それぞれの業種に対応した国家資格(一部は民間資格あり)を取得しているか、学歴に応じた実務経験を積んでいることを裏付ける資料を提出します。実務経験の裏付けは、経営業務管理責任者の経営経験を裏付ける書類と基本的に同じです。証明する年数が違うだけだととらえて頂ければ結構です。

 

営業所技術者の役割

建設業許可を申請する際には、営業所技術者が必要です。営業所技術者は会社に専属で勤務し、在籍する営業所の請負契約に関する見積もり、入札、契約締結等に関して技術的な専門知識を発揮する立場です。営業所でのデスクワークが主になります。

 

主任技術者との違い

建設業許可を取得した後に現場に配置する必要があるのが主任技術者です。主任技術者は担当する工事について、施工計画の作成、工程の管理、資材の調達、安全の管理などを行います。工事現場での指揮命令が主になります。名前が似ていますが、建設業法ではそれぞれ別の役割を求められています。しかし社員数の少ない事業者では、営業所技術者と主任技術者を同じ方が兼任することが多くあります。営業所技術者を現場に配置する技術者として認められるには条件があります。

 

営業所技術者が常勤であることを証明する方法

営業所技術者の有資格者が常勤であることを証明する方法ですが、静岡県の規定を例にご案内いたします。(許可行政庁ごとに異なります。)

建設業法の改正で令和2年10月1日以降は社会保険加入義務のある事業者は、社会保険に加入してることが建設業許可の条件となりました

 

1.原則:健康保険・厚生年金被保険者標準報酬決定通知書

(申請日時点で社会保険加入していることの確認)

2.個人事業主:所得税確定申告書「第一表」「第二表」

3.従業員で後期高齢者のため社会保険に加入していない方:雇用保険のコピー(申請日時点で雇用保険に加入していることの確認)

4.従業員で社会保険・雇用保険に加入していない方:賃金台帳のコピー(事業主の家族など)

 

営業所技術者になれる資格と実務経験

営業所技術者となるための実務経験年数は10年といわれます。ただし学歴によって年数が短くなります。学歴とは、具体的には許可を取りたい業種にあった学科を卒業していることです。指定学科を卒業していること+実務経験3年または5年ですが次のとおりです。

 

1.高等学校 指定学科(全日のほかに、通信、定時含む):5年

2.専門学校(専修学校専門課程):5年

3.専門学校(専門士、高度専門士過程):3年

4.高等専門学校:3年

5.短期大学:3年

6.大学:3年

7.技士 又は 技士補(1級1次検定合格 対応種目):3年

8.技士 又は 技士補(2級1次検定合格 対応種目):5年

 《令和5年7月1日施行》

 

国家資格等に合格している場合には、実務経験が不要になるか、次のように1~3年の実務経験になります。

1.施工管理技士(1級、2級)

2.建築士(1級、2級、木造)

3.技術士

4.電気工事士(1種、2種) ※2種は実務3年

5.電気主任技術者(1種~3種) ※実務5年

6.電気通信主任技術者 ※実務5年

7.給水装置工事主任技術者 ※実務1年

8.消防設備士(甲種、乙種)

9.技能検定(1級、2級) ※2級は実務3年

10.地すべり防止工事試験 ※実務1年

11建築設備士 ※実務1年

12計装士技術審査 ※実務1年

13登録解体工事試験

 

改正の内容業所技術者要件の緩和

一般建設業許可の営業所営業所技術者の要件の緩和《令和5年7月1日施行》

1級の第1次検定合格者を大学指定学科の卒業者と同等とみなす。

・2級の第1次検定合格者を高校指定学科の卒業者と同等とみなす。

 

改正の内容

これまで営業所技術者を実務経験で証明する場合、原則として10年の実務経験が必要とされていました。ただし、指定学科を卒業している場合には、大学卒で3年、高校卒で5年へと実務経験が短縮される制度が設けられていました。

今回の改正では、施工管理技士の第一次検定合格者について、学歴にかかわらず次のように取り扱われます。1級施工管理技士の第一次検定合格者は大学指定学科卒業者と同等とみなされ、必要な実務経験は3年となります。2級施工管理技士の第一次検定合格者は高校指定学科卒業者と同等とみなされ、実務経験は5年となります。

 

実務上の意義

実務経験10年をとうに過ぎていても、手続き上、これを書面で裏付けることは実務上はとても大変です。許可行政庁が求める証拠書類、請負契約書、注文書、請求書等々の書類が10年以上に渡って事業者の手元に保管されていないことがあるからです。

 

対象外となる業種について

なお、土木、建築、電気、管、舗装、鋼構造物、造園および電気通信といった指定建設業については、従来どおり第二次検定までの合格が求められるため、今回の改正の対象には含まれていません。

 

実務経験による技術者資格要件の見直し(一般建設業許可の営業所専任技術者等の要件緩和)についての説明の画像

営業所技術者の資格を実務経験で証明する方法

営業所技術者の条件を満たすことの証明方法は、資格の保有または実務経験のどちらかです。

1.国家資格の合格証、カード等のみ

2.国家資格の合格証、カード等+実務経験証明書

3.卒業証明書、成績証明書+実務経験証明書

4.実務経験証明書

それぞれの業種に対応した国家資格(一部は民間資格あり)を取得しているか、学歴に応じた実務経験を積んでいることを裏付ける資料を提出します。

 

実務経験とは何か

ここでいう実務経験とは、必ずしも現場責任者の立場である必要はありません。作業員や見習いとして現場に従事した経験も含まれます。建設業許可の審査で重視されるのは役職名ではなく、「実際に施工に携わった経験があるかどうか」です。したがって、肩書きよりも現場での具体的な業務内容が重要になります。

 

資格を持つことのメリット

資格を取得している場合の大きな利点は、実務経験がない業種についても許可取得が可能になる場合があることです。例えば、実務経験としては内装工事だけであっても、仮に二級建築施工管理技士(仕上げ)をお持ちであれば、内装の他に、大工、左官、石、屋根、タイルレンガブロック、板金、ガラス、塗装、防水、熱絶縁、建具、以上の12種類も許可が取れることになります。資格がとても優遇されていることが分かりますね。「忙しくて資格を取る暇もない」場合は、次の①~③に注意しながら「実務経験」を証明することになります。

 

①実務経験は何年必要なのか?

年数については、原則として1つの業種に対して10年が必要という考え方をします。例えばひとりの職人さんが仕事についてから15年間、塗装工事と防水工事に携わったとします。この2つの工事は並行して経験している訳ですが、建設業許可の審査となるとどちらか一方で10年間となるため、残りは5年しか経験がない、という解釈になります。

先に塗装の経験を優先した場合には、防水の実務経験を証明するのにあと5年先まで待たなければなりません。

 

実務経験が短縮されるケース

実務経験は原則10年ですが、許可を取得しようとする業種に関連する学科を学校で履修している場合には、必要な年数が短縮される制度があります。大学、短期大学、高等専門学校、専門学校(高度専門士課程・専門士課程)などで関連する学科を修めている場合は、必要な実務経験は3年となります。また、専門学校(専修学校専門課程)、高等学校、中高一貫校などで関連学科を修めている場合は、必要な実務経験は5年とされています。

 

営業所技術者の要件を満たす学科

どの学科が該当するかは、建設業の業種ごとに定められています。主な対応関係は次のとおりです。

 土木工事業:土木工学、都市工学、衛生工学、交通工学

 舗装工事業:同上

 建築工事業:建築学、都市工学

 大工工事業:同上

 ガラス工事業:同上

 内装仕上げ工事業:同上

 左官工事業:土木工学、建築学

 とび・土工・コンクリート工事業:同上

 石工事業:同上

 屋根工事業:同上

 タイル・レンガ・ブロック工事業:同上

 塗装工事業:同上

 解体工事業:同上

 電気工事業:電気工学、電気通信工学

 電気通信工事業:同上

 管工事業:土木工学、建築学、機械工学、都市工学、衛生工学

 水道施設工事業:同上

 清掃施設工事業:同上

 鋼構造物工事業:土木工学、建築学、機械工学

 鉄筋工事業:同上

 しゅんせつ工事業:土木工学、機械工学

 板金工事業:建築学、機械工学

 防水工事業:土木工学、建築学

 機械器具設置工事業:建築学、機械工学、電気工学

 消防施設工事業:同上

 熱絶縁工事業:土木工学、建築学、機械工学

 造園工事業:土木工学、建築学、都市工学、林学

 さく井工事業:土木工学、鉱山学、機械工学、衛生工学

 建具工事業:建築学、機械工学

 

②実務経験とは?

務経験とは、一体どんな経験を証明すればいいのか?という疑問があるかと思います。建設業許可の審査でいう実務経験とは、建設工事の施工に関する技術上のすべての職務経験をいい、建設工事の発注にあたって設計技術者として設計に従事し、又は現場監督技術者として監督に従事した経験、さらに作業員、見習いとして現場に従事した経験も含みます。ただし雑務のみは経験に入りませんので注意が必要です。

 

③必要な書類について

実務経験を証明するためには、大きく分けて次の2つの書類が必要になります。ひとつは工事の内容を証明する書類、もうひとつはその期間に常勤していたことを証明する書類です。

 

工事内容の証明

工事内容の証明として認められる主な書類には、次のようなものがあります。なお、ここでは静岡県の取扱いを例としてご案内していますが、許可行政庁によって取扱いが異なる場合があります。

・請負契約書:建築一式工事の場合は建築確認も必要です。

・注文書

・請求書+通帳:請求を月単位でまとめている場合は一覧も必要です。

 

常勤していたことの証明

その時に常勤していたことを示すためには、以下のいずれかを準備します。会社に勤めていた時は、健康保険・厚生年金被保険者標準報酬決定通知書、厚生年金の回答票、源泉徴収票及び所得証明書、役員なら法人税確定申告書の別表1及び役員報酬の内訳書、住民税特別徴収の決定通知書、以上のいずれかがあれば良いです。個人事業主であれば確定申告書及び所得証明書があれば良いです。当然ですが、証明しようとする期間のすべてについて必要です。

 

実務経験証明のポイント

実務経験を証明する際には、特に次の3つの点を確認しておくことが大切です。まず、必要とされる実務経験の年数が足りているかどうか。

次に、実務経験の工事内容が取得したい建設業の業種と一致しているか。そして、その年数と内容を証明できる書類を揃えることができるかという点です。これらの条件を満たしているかどうかを事前に確認しておくことで、申請をスムーズに進めることができます。「自分の経験で大丈夫だろうか」「書類が揃うか不安」といった場合は、どうぞお気軽に弊所までご相談ください。

過去に在籍したことを証明する書類
【重要】過去に在籍したことを証明する方法

資格を実務経験年数で満たそうとする場合、単に「経験があります」と申告するだけでは足りません。過去に実務経験を積んだ事業所に実際に在籍していたことを、公的書類で証明する必要があります。

実務経験を積んだときの立場によって、提出する書類の内容が変わります。過去に複数の立場で経験を積んでいる場合には、必要な年数分について、それぞれの証明書類を組み合わせて提出することになります。

※下記のほかにも使用できる資料はありますので、ご相談ください。

法人の役員
  • 健康保険 厚生年金被保険者標準報酬決定通知書
  • 厚生年金被保険者記録照会回答票
  • 住民税特別徴収税額決定通知書
法人の従業員
  • 健康保険 厚生年金被保険者標準報酬決定通知書
  • 厚生年金被保険者記録照会回答票
  • 事業所別被保険者台帳
  • 住民税特別徴収税額決定通知書
個人事業主
  • 厚生年金被保険者記録照会回答票
  • 所得証明書
  • 確定申告書
個人事業の専従者
  • 厚生年金被保険者記録照会回答票
  • 確定申告書
  • 住民税特別徴収税額決定通知書
個人事業の従業員
  • 健康保険 厚生年金被保険者標準報酬決定通知書
  • 所得証明書および源泉徴収票
  • 確定申告書
  • 住民税特別徴収税額決定通知書

土木一式工事の許可に必要な資格

建築一式工事と並んで総合的な企画・調整を要するのが土木一式工事です。土木系の工事業者様にとっては取得のニーズが高い業種です。しかし実務経験を証明するには、道路・水路・下水道の築造工事など、元請の公共工事にほぼ限られているため、下請け工事で開業した方は自社で実務経験を証明できる可能性はかなり低いと思います。どんな国家資格があれば土木一式工事の許可が取れるのでしょうか。

・1級建設機械施工技士

・2級建設機械施工技士(第1種~第6種)

・1級土木施工管理技士

・2級土木施工管理技士(土木)

・技術士(建設・農業土木・水産土木・森林土木 ※一部省略)

以上の資格になります。資格の種類は限られていますが、土木系の国家資格のなかでも、建設機械施工技士は比較的チャレンジし易い資格であると伺います。

 

建築一式工事の許可に必要な資格

この許可は実務経験で取得するのが難しいことは土木一式と同様です。建築一式の定義を、建築確認の手続きが必要な、新築、増築、大規模修繕に限って静岡県は実務経験を認めているため、経験を裏付ける資料としても、工事請負契約書プラス建築確認済証(検査済証)に限定しているためです。※一部に例外はあります。ではどの資格を持っていれば実務経験を証明することなく、建築一式工事業の営業所技術者となることができるのでしょうか。

・1級施工管理技士

・2級建築施工管理技士(建築)

・1級建築士

・2級建築士

以上です。これしかありません。それだけ責任の重い工事であると行政が考えている、ともいえます。

 

機械器具設置工事業に必要な実務経験

機械器具設置工事業の許可を取るのにどんな資格があるのでしょうか。 技術士の機械(一部省略)のみです。技術士はコンサルタント会社以外ではあまりなじみのない資格です。難易度も非常に高いと伺っています。現場で必要とされている方は現実的には実務経験で証明していくほかありません。しかし実務経験の内容も非常に特殊で限られています。一般に機械器具を取り扱う業界では、機械器具設置工事業の許可を有することが取引条件となっている事例もよく伺います。しかし建設業法においては一般の認識よりもかなり「狭い」分野しか認めていません。

 

法令上の定義

国の告示では次のように定義されています。 

“機械器具の組み立て等により土木若しくは建築に関する工作物を建設する”

具体的には以下の文言が列挙されています。そこに民間の施設として事例を付記してみます。

・プラント設備:廃棄物処理施設

・給排気機器

・舞台装置設備 

・運搬機器:エレベーター、クレーン(ホイスト)

・揚配水機器

・サイロ設備

・内燃力発電設備

・ダム用仮設備

・立体駐車場:立体駐車場

・集塵機器

・遊戯施設

上記にもいくつか「機器」という文言がありますが、比較的小さな機械のことを指してはいません。建物と一体で用をなしている大きな設備です。工場や事業所のラインに設置されている一連の機械を機械器具設置工事としたい、というご相談は非常に多いです。しかし商品生産設備として使用される機械の設置は、とび・土工・コンクリート工事として扱われます。ここに現実の取引状況と法令との乖離があります。

 

営業所技術者と主任技術者

営業所技術者の役割でもご案内しましたが、建設業許可を申請する際に、必要なのは営業所技術者です。そして許可を取得した後に現場ごとに配置するのは主任技術者です。主任技術者は担当する工事について、施工計画を作成し、工程を管理し、資材の調達、安全の管理などを行う立場です。工事現場での指揮命令が主になります。名前は似ていますが、建設業法ではそれぞれ別の役割を求められています。

 

兼任はできるのか

社員数の少ない事業者においては、営業所技術者と主任技術者を同じ方が兼任することが多くあります。原則として、次の場合を除き兼任は可能です。

 

専任が必要になるケース

請負工事金額が税込みで4,500万円以上(建築一式工事は9,000万円)の場合、その現場に「専任で」主任技術者を配置しなくてはなりません。規模が大きくなると、管理する仕事が多く責任が重くなります。上記のように、ひとつの現場に専任の主任技術者をおかなければならないケースを除いては、営業所技術者が主任技術者を兼任することができます。建設業許可を取得した後、毎年の決算ごとに提出する工事経歴書においては、この主任技術者が適切に配置されているか、ということも審査されています。

 

営業所技術者が現場の配置技術者になれるケース

※2024年12月改正

現場の担い手不足を補てんする施策として、2024年12月に建設業法等改正の一部が施行され、現場の配置技術者不足に新たなチャンスが生まれました。改正の全体像はこちらをご参照ください。

国土交通省ホームページ

 

さて今回は、中小零細建設業の悩みの種のひとつ・・・

「受注の機会があっても、営業所技術者(専任技術者)以外に配置できる技術者がいないため受注ができない」という状況に焦点を当てたいと思います。これまで営業所技術者(専任技術者)が現場の配置技術者となれるのは次の条件を満たす場合でした。

1.現場に専任を要する金額に満たない工事(2025.2.1金額引上げ後)

 建築一式工事  9,000万円(税込み)未満

 それ以外の工事 4,500万円(税込み)未満

2.現場が近接している

 ex 営業所から片道1時間~30分程度 ※ここは発注者との事前協議が必要

 

弊所で良く読まれているブログ記事「営業所の専任技術者は現場の配置技術者になれるのか」ご参照いただけると幸いです。資材や労務費の高騰が続く中、上限金額を超えてしまう案件が増えていると思います。そこが新しい案件の打診を受けた際の悩みであったと思います。「なんとかやり繰りできそうなんだが、業法の問題が・・・」という場面です。今回の改正では、その悩みを低減すべく、次のように条件づけられました。

1.請負金額

 建築一式工事  2億円(税込み)未満

 それ以外の工事 1億円(税込み)未満

2.現場との距離

 営業所から片道2時間以内 

3.現場数

 1現場のみ ※金額に係わらず他の工事との兼任は許されない

4.下請次数

 自社から見て3次下請けまでの施工体制であること

5.連絡員の配置

 特に資格を要しない

 ※建築・土木一式工事は1年以上の実務経験が必要

6.直接雇用

 営業所技術者は出向でも選任できるが、現場配置には直接雇用が必要

 ※役員であれば常勤(社保加入)が必要と推察される

7.施工体制の管理

 建設キャリアアップシステム(CCUS)またはCCUSとAPI連携をした

 他社のサービスを活用した現場の入退場の管理体制が必要

 建設キャリアアップシステム はこちら

8.現場状況の管理

 スマートフォン等の会議システムを活用した現場の管理体制が必要

9.契約した営業所

 従たる営業所を有している場合は配置技術者と同じ営業所であること

10.人員配置の計画書

 条件を満たす体制が整っていることを書面に残し保存する

 書式は 国交省ホームページ で入手できます

 

概要は以上です。この緩和策を活用する場合に新たに発生する出費は、CCUS等のシステムの導入が未だの企業の場合、その登録や現場運用まで行う経費でしょうか?建設業法などの趣旨から逸脱をしないよう、注意をしていただきたいですが、せっかく国が用意した緩和の制度ですので、正しく運用して、自社の業績向上、若手の育成の機会としてこのチャンスを活用していただきたいと思います。

現場技術者の専任の合理化についての説明画像
営業所技術者等の専任工事現場の兼任等についての説明画像
人員の配置を示す計画書(参考様式)画像

誠実性

建設業法における誠実性とは工事請負契約の請負契約に関して不正または不誠実な行為をするおそれが明らかである場合、建設業許可を取得できませんよ、という規定です。

 

なぜ誠実性が重視されるのか

建設業は他の一般産業とは異なり注文生産であり、取引の開始から終了までに長い期日を要します。また、前払いなどによる金銭の授受が習慣化していること等、いわば信用を前提として行われております。請負契約の締結や履行に際して不正又は不誠実な行為をするようなものに営業を認めることはできません。許可の対象となる法人・個人だけでなく重要な地位にある下記の役員等についても同様です。 

法人の場合
🏢
法人
👥
役員等
(非常勤含む)
👤
令第3条に
規定する使用人
個人の場合
👤
本人
👤
令第3条に
規定する使用人

不正な行為とは

請負契約の締結又は履行の際の詐欺、脅迫等法律に違反する行為をいいます。たとえば、詐欺、脅迫、横領、文書偽造などの法律に違反する行為を行うこと。

 

不誠実な行為とは

請負契約に違反する行為をいいます。たとえば、工事内容や工期、天災等不可抗力による損害の負担等について請負契約に違反する行為。

 

誠実性を欠くとされる場合

建設業許可を受けるためには、申請者に誠実性があることが求められます。次の人が一定の不正行為等を行っている場合は、「誠実性を満たさない」と判断されることがあります。

 

法人の場合

 ・非常勤を含む役員

 ・営業所の代表者(令第3条の使用人)

個人の場合

 ・本人

 ・使用人(令第3条の使用人)

これらの人が、次のようなケースに該当すると誠実性を満たさないと扱われます。

 

具体例について

例えば、次のような場合です。建築士法(昭和25年法律第202号)や宅地建物取引業法(昭和27年法律第176号)などの法律に基づき、「不正または不誠実な行為を理由に免許等を取り消され、 その処分から5年が経過していない場合」このような場合は、誠実性の要件を満たさないと判断されます。なお、すでに建設業の許可を受けて事業を継続している場合は、不正または不誠実な行為が明らかにならない限り、誠実性を満たしているものとして扱われます。

 

財産的基礎等

建設業許可業者としての大きな責任の1つは、下請け協力会社、仕入先会社に対して約束の期日に約束した金額を支払うことです。審査においてはこうした支払能力があることを証明する規定になっています。この基準に適しているかどうかの判断は、原則既存の企業にあっては、申請時の直前の決算期における財務諸表(貸借対照表)により、設立後一期目の企業にあっては開始貸借対照表により判断します。

 

一般建設業

次のいずれかにあてはまる必要があります。

・自己資本が500万円以上あること

・500万円以上の資金を調達できる能力があること

・許可申請直前の過去5年間、建設業の許可を受けて継続して営業していた実績があること

 

自己資本とは

法人の場合:貸借対照表に記載されている「純資産合計」の額

個人の場合:期首資本金+事業主借勘定+事業主利益 - 事業主貸勘定+(負債の部に計上されている利益留保性の引当金や準備金)

 

資本金とは

法人の場合:株式会社の払込資本金や持分会社などの出資金額

個人の場合:期首資本金

 

500万円以上の資金を調達する能力とは

担保とすべき不動産等を有していること等により、金融機関等から500万円以上の資金について融資を受けられる能力があることをいいます。具体的には、取引金融機関の融資証明書又は残高証明書により確認します。

 

一般建設業の財産的基礎・金銭的信用の証明方法

建設業許可を取得するためには、500万円以上の財産的基礎または金銭的信用があることを証明する必要があります。

 

500万円の裏付けとなる資料

 ・確定申告書
 ・残高証明書

 ・融資可能証明書 

 

自己資本が500万円以上ある法人の場合

直前の決算書で、純資産額が500万円以上あることが確認できれば証明できます。この場合は、残高証明書などを追加で取得する必要はありません。

 

自己資本が500万円以上ある個人事業主の場合

青色申告をしており、65万円の特別控除を受けている場合に限り、確定申告書に添付した貸借対照表の「元入金」が500万円以上あれば証明できます。白色申告の場合や、65万円控除を受けていない青色申告の場合は、この方法は使えません。

 

自己資本が500万円未満の場合

取引先金融機関で残高証明書または融資証明書を発行してもらいます。

 

更新許可の場合

建設業許可は5年ごとに更新が必要です。更新許可申請の場合には、自己資本が500万円を下回っていたとしても、残高証明書・融資証明書を提出する必要はありません。毎年、変更届を提出し、許可を継続していた実績で認められます。

 

残高証明書について

証明している残高日から1か月以内、融資証明書については証明日から1か月以内(※1)に申請しないと有効期間が切れてしまいます。(※1)有効期限については申請先の許可行政庁により異なりますので事前にご確認ください。

 

融資証明書について

証明書に有効期間が記載されている場合には、その有効期間が優先されますので、どのように記載がされているかの確認が必要です。

 

特定建設業の財産的基礎

特定建設業許可の場合は、次のすべての要件を満たす必要があります。

 ・欠損の額が資本金の20%を超えないこと

 ・流動比率が75%以上であること

 ・資本金の額が2,000万円以上あること

 ・自己資本の額が4,000万円以上あること

用語の説明
自己資本

■法人の場合

貸借対照表の純資産合計額

■個人の場合

期首資本金 + 事業主借勘定 + 事業主利益 - 事業主貸勘定 + 利益留保性の引当金や準備金

資本金

■法人の場合

株式会社の払込資本金、持分会社等の出資金額

■個人の場合

期首資本金

欠損の額

■法人の場合

貸借対照表の「繰越利益剰余金」がマイナスであるとき、その額が「資本剰余金+利益準備金+任意積立金」を上回る部分。プラスなら欠損はありません。

■個人の場合

事業主損失が(事業主借勘定-事業主貸勘定+準備金)を上回る部分。

流動比率

■計算式

流動資産 ÷ 流動負債 × 100

■基準

75%以上

決算を迎えたら、財務諸表を作成します。

建設業許可申請や変更届を提出するときには、一番最近の決算についての財務諸表(ざいむしょひょう)の提出が必要です。例外として、事業を始めたばかりでまだ一度も決算を迎えていない場合は、「開始貸借対照表」というシンプルな書類を1枚添付するだけで足ります。

 

提出する主な書類

・貸借対照表

・損益計算書

・完成工事原価報告書

・株主資本等変動計算書(法人)

・注記表

 一般的に「決算書」と呼ばれている者が、これらにあたります。

営業所の実態

建設業法では、建設業を営業する事務所の場所を、主たる営業所と呼びます。これは事務所としての実態がある場所を指していて、個人事業者の方の住所地や法人の本店所在地とは必ずしも一致しないことがあります。実態があることは外観と内観の写真を添付することで審査されますのでご注意ください。

 

知事許可・大臣許可のどちらが必要?

「当社の施工場所は、静岡県だけではなく、愛知県、神奈川県、東京都にもあります。県知事の許可と国土交通大臣の許可、どちらが必要でしょうか?」お客様からこんなご質問をいただくことがあります。この場合、工事をする場所ではなく、営業所の所在地によって決まります。

静岡県内のみに営業所を設ける場合(複数あっても同じ)

 →静岡県知事許可

静岡県内および静岡県外にも営業所を設ける場合

 →国土交通大臣許可

 

建設業法における「営業所」とは

建設業法でいう営業所とは、名称にかかわらず、建設業を営む全ての事務所を指しています。たとえば、本部、支店、出張所などの名称よりも、機能が重要になります。営業所の機能は、請負契約に結び付く全部または一部の行為を指しているので、たとえ契約書は本社で社長が印鑑を押していても、社員さんが見積もりや商談を別の事務所で行っていれば、それは営業所としての機能があると判断される可能性があります。

 

本店所在地と営業所は同じでなくてもよい

個人事業から会社を設立する場合、将来の手間を省くために本店所在地はご自宅やご実家の住所にするケースはよくあります。この場合、本店所在地に営業所としての機能がない場合には、例え本店であっても、建設業法の営業所には当てはまりません。

 

営業所に必要な人員

営業所には、建設業法上、次の人員が必要になります。

・令3条の使用人

・営業所技術者

 

令3条の使用人とは

主たる営業所に常駐していなければならないのは経営業務管理責任者ですが、別に営業所を設ける場合、そこには他の方が常駐しなければなりません。ここでいう営業所は、常時、請負契約を締結する機能を有している事務所で、請負契約の見積もり、入札等の受注に必要不可欠なことをすることができる役割をもつ方を「令3条の使用人」と呼んでいます。

代表者からその営業所における工事請負契約の重要な部分を委任されているため、建設業法令において、令3条の使用人は取締役と同等の立場になります。経営業務管理責任者としての経験年数にもカウントされます。令3条の使用人になるための資格は特に必要ありません。営業所の長として、社内的に認められるかどうかだけになります。

 

営業所技術者も必要

営業所を建設業法令における営業所として登録するためには、令3条の使用人のほかに許可の業種に合った資格を持つ営業所技術者をおかなければなりません。ただし主たる営業所で持つ資格の一部だけでも構いません。

例えば、主たる営業所に建築施工管理技士と土木施工管理技士の両方が在籍して、建築と土木両方の建設業許可を持っている場合に、別の営業所には土木施工管理技士の資格だけをもつ営業所技術者をおく場合には、その営業所においては、土木の建設業許可のみを取ることができるわけです。

 

営業所としての機能

建設業を営むには事務所が必要ということになっています。事務所としての機能があれば、住宅の一部でも構いません。最初に作る事務所は「主たる営業所」と呼びます。小規模で建設業を始める方の多くは、自宅の一室を事務所とされていることが多いと思います。それでも建設業許可申請の上では問題はありません。(都市計画法や建築基準法上の問題はここでは省略します)

 

営業所として求められるための条件

営業所として認められるためには、接客のスペースと、工事計画や見積りをするスペースがあり、そして外部から見て事務所であると判断できることが求められます。また、家具やパソコンなどの什器備品、建材カタログや設計図書のファイルなどが内部に備え付けられ、外部には会社名の表記がされた看板等があることが求められます。これらの要件が満たされていることの確認資料としては、建設業許可申請書に写真を添付します。

営業所の実態と使用権限
営業所の実態を示す写真

① 営業所の外観

  • 建物全体が写るように撮影
  • 建物の入口が分かるように撮影
  • 事業者名の表示(ポスト、看板、入居者表示板など)

② 営業所内の写真

  • 事務所入口(ドア付近)
  • 事務所内部(事務・接客スペース、什器が整っている様子)

③ 許可標識の写真

  • 更新・移転時のみ:許可標識が掲示されている様子を撮影
  • ※新規申請の場合は不要
営業所の使用権限について

現在、使用権限を証明する書類(賃貸借契約書や承諾書等)の提出規定は撤廃されています。

【注意点】
規定はなくなりましたが、建物所有者に無断で使用すると契約違反や近隣トラブルになるリスクがあります。後々のトラブルを防ぐため、事前に使用目的の確認を慎重に行うことを推奨いたします。

社会保険の加入

令和2年10月の改正建設業法施行からは、いわゆる社会保険(健康保険および厚生年金)の加入の義務のある個人事業者および法人は、社会保険に加入していることが建設業許可の必須の条件になります。これまでは経営業務管理責任者および営業所技術者が常勤していることの証明として添付されることと、未加入の場合には申請の後で年金事務所等からの指導が入る扱いとなっていましたが、今後はそのような経過措置は取られませんのでご注意ください。

 

欠格要件と拒否事由について

建設業許可には法律で定められた要件があります。以下のような場合には、申請をしても許可が認められません。また、審査では警察や市町村などへの照会が行われることもあります。

申請・適性に関する拒否事由
  • 申請書類の虚偽・不備
  • 建設業者としての適性を欠く判断(行政内部での厳密な審査・照会)
代表的な欠格要件(5年間の制限)
  • 成年被後見人・被保佐人・破産者:復権を得ていない場合など。
    ※診断書により適切と判断される場合は例外あり。
  • 許可取消処分から5年以内:不正取得や営業停止違反による取消。
  • 廃業届提出から5年以内:取消処分に関する聴聞通知後の廃業届。
  • 営業停止・禁止期間中:処分期間中は申請不可。
  • 刑罰を受けてから5年以内:禁錮以上の刑、または建設業法・労働法・刑法等での罰金刑。
  • 暴力団員:関係解消から5年未満、または暴力団支配下にある場合。
  • 未成年者の法定代理人等が該当する場合:未成年者本人に能力がない場合。
対象範囲とご相談について

欠格要件は、申請者だけでなく役員・支配人・営業所代表者(令3条使用人)にも及びます。
「自分や会社が該当するか心配」という場合でも、状況によっては申請が可能なケースがあります。まずは一度、代表の塩崎までご相談ください。

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弊所は建設業に特化した専門事務所です。豊富な実績を活かし、プロが迅速・丁寧に手続きを代行します。貴重な時間を節約し、許可取得から更新・業種追加・決算変更届まで対応。
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