建設分野は独自の認定基準を定めている
現場の悩みを解消する一手
「彼(技能実習生)は良い働きをしてくれているのに3年(5年)で母国に帰ってしまうのが惜しい。」
このような現場の悩みを解消してくれる一手となる「特定技能」の制度がスタートしました。
技能実習が問題なく期間満了する実習生の方を、そのまま自社で雇用し続けることができるビザ(在留資格)です。すでに母国に帰っている元実習生も、再入国して働くことができます。
特定技能への移行が可能な技能実習の職種
すべての技能実習が特定技能に移行できるわけではありません。2019年度においては以下の職種に限られています。
・型枠施工
・左官
・コンクリート圧送
・トンネル推進工
・建設機械施工
・土工
・屋根ふき
・電気通信
・鉄筋施工
・鉄筋接手
・内装仕上げ
来年度以降、職種が増えていく見込みですので政府の発表を確認していく必要があります。
必要な申請手続きとスケジュール感
・来日中の実習生は在留資格変更申請をします。
・帰国している元実習生は在留資格認定証明書交付申請をします。
いずれも受け入れる建設会社の所在地を管轄する地元の入管に申請をします。ただし建設分野の場合には入管に申請をする前にしなければならない特別に設けられた制度があります。
それが、国土交通省による「受け入れ計画の審査」です。
受け入れ計画の審査とは
⓵国土交通省による審査
②法務省(入管)による審査、という2段階の手続きを踏む必要があります。
実習期間の終了前から手続きに着手することができます。期間満了の4~3か月前が目安になるかと思います。
受け入れ計画の認定基準
国土交通省が、各建設企業の受け入れ計画を審査する際に下記の基準を設けています。
・建設業許可を取得している
・建設キャリアップシステムに受け入れ企業と特定技能外国人を登録する
・元請又は専門工事団体に所属し、経由して(一社)建設技能人材機構に加盟する
・同じ職種の日本人と同等以上の待遇
・母国語による雇用契約等各種の重要事項の説明
・国または国が委託する団体による巡回指導の受け入れ
これらの基準は、国土交通省への認定申請の前に整備しておく必要があります。
国土交通省HP
https://www.mlit.go.jp/totikensangyo/const/totikensangyo_const_tk2_000118.html