行政書士と私の人生25(船頭と船長)

 

今から8年前の夏、行政書士法人を経営している方から直接、話を聞けるという東京のイベントへ出かけました。そこでは今もお付き合いの続く、行政書士業界で有名な経営者たちと出会える機会を得られました。

 

法人化はありなのか?具体的にはどうやって事を進めるのか?

 

という自分の問いに対して、イベント後の懇親会で膝を突き合わせて話を伺っていくうちに具体的なイメージが湧いてきました。よく言われますが、こういうオフレコの話が一番タメになります。

 

うちの事務所(行政書士塩崎事務所)の将来を考えると、同じ目線で動ける人(=行政書士)を引き入れて組織を強化していくことがやはり必要だ、できれば得意分野が違うほうが良い、という結論に至りました。今年中にパートナーの見通しを立てて、来年の設立を目指そう、という目標を立てました。

 

当時の行政書士法では、行政書士法人を設立するためには、行政書士登録をしている社員が2名以上必要でした。社員というのは法人の経営責任を負う役員であり、株式会社でいう取締役兼株主に似ています。

 

地元に戻って早速、社員(パートナー)の候補者を探し始めました。同業者の中で自分なりに人間観察をしたり、それとなく声をかけたりしていきました。でも私がそういう考えであっても、そもそも行政書士事務所を営んでいる方というのは、組織で働くことが苦手なタイプが多いです。一匹狼でいることが性に合うのです。私を含めて!

 

その現実を乗り越えてでも法人化する(=あえて自分の性に合わないことをする)訳ですから、自分の意識改革をすることが一番大切です。

 

1.経営ビジョンあること

2.経営者にふさわしい振る舞いをすること

 

小さいながらも行政書士事務所を法人化するにはこの2点が必要ではないかと思います。ですが私は、事務所を船に例えるならば、早く手漕ぎのボートからエンジン付きの帆船に乗り替えたい、という焦りが先行していたと思います。

 

1.船頭から船長になる心構え

2.船長として目指す目的地、航路

 

船を乗り換える前に先ず、このことにじっくりと向き合うべきだったと思います。とはいえ縁あって、一匹狼に拘らない、地元で付き合いもあり信用できる方に私の考えを話し、その年の暮れに了解を得ることができました。

 

年明けから9月1日の設立に向けて、バタバタと具体的な準備を始めました。