一昨年の7月に静岡県熱海市伊豆山地域で発生した違法な盛土の崩落事故を契機として、建設発生土や産業廃棄物の処理について大きな注目が集まっています。
静岡県では昨年7月、盛土の規制に関する条例が施行されました。
国は建設発生土の処理について規制をするため、資源有効利用促進法を改正し今後、施行されます。
建設工事の発注者および受注者に対して、建設発生土の抑制と再利用の促進を目的としています。
例えば1件の工事請負契約による現場から500㎥以上の土砂が発生する場合、元請企業は工事の施行前に、再生資源利用促進計画・再生資源利用計画をします。
更に着工後、建設発生土を搬出する際に、搬出先の土地が盛土規制法の許可地であるなど適法・適正であることの確認を行った証として確認結果票を作成します。
更にさらに、元請企業は自社の現場から発生した建設発生土が最終的にどうなったのか?リサイクルされたのか?最終処分されたのか?まで確認をしなければなりません。
産業廃棄物の処理をマニフェストで管理しているのと似たようなイメージですね。
今回の改正に合わせて、国土交通省はストックヤードの登録制度を新設しました。これを活用すると、国に登録されたストックヤードに搬入された建設発生土については、元請企業は最終搬出先までの確認の義務が無くなります。
建設発生土の管理に関する、元請企業の負担が軽減されます。
いずれにしても関連する様々な法令を紐づけながら、自社の対応方法を検討していかなければなならない段階となりました。