先日、家系図のご依頼を頂いたお客様に誘われ、焼津の海でヨットの体験をさせていただきました。
焼津水産高校出身で海歴ウン十年の大ベテランです。
帆が風を受けると、わずかな風でもヨットは軽いので進み始めます。
時速にすると十数キロだそうですが、海面ではなかなかのスピード感です。
反対に風に対して帆の向きが間違っていると途端に失速してしまいます。
めまぐるしく変わる風向きに対して目印を見ながら必死に帆の向きを合わせていないといけません。
イメージしていた優雅な時間とは言い難い状況でした。
いつしか風に乗って気持ちよく沖に進んでいき、気が付くと陸地が遠くなっていました。
その日は台風が近づいていて海面が上下に揺れるため、私は少し不安な気持ちになりました。
沖でインストラクターの方が「私ら帆船は信用できるが、船外機は信用できない。
風は待っていれば必ず吹くが、燃料は切れたら終わりだから」と言っていました。
自分は機械を頼っていて、風の力、自分の力を信じられなくなっているのだと思いました。
ヨットは向かい風でも前進できる、ということも知りました。
正確には風上に対して45度の角度まで前進可能ということになりますので、
風上に進みたい場合にはジグザグに走行することになります。
ということで風さえあれば東西南北どこでも行ける、
ただし風向きが変わると思わぬ方向に進んでしまう、ということを体感することができました。
帰りに「人生、仕事だけじゃねぇ・・・」と言われたのが心に残りました。
風の力もまた感じたいし、ヨット、もう少し続けてみようかと思います。