行政書士と私の人生 3(補助者になる)

司法書士試験の結果が出て、実家に戻り、就職先を探しました。

受験勉強を続けることには心が折れてしまっていましたが、ほかに職業として興味が持てる分野がなかったので、履歴書を書き職業安定所に行って、求人を出している司法書士事務所を探しました。

 

当時もこの士業の世界の求人は少なくて困りましたが、運よく面接、就職をさせて頂く機会を得られました。

 

就職先は司法書士のほか、土地家屋調査士、行政書士の資格もあり、綜合事務所という名称で事業を行っていました。

 

就職後、最初は司法書士部門の先輩職員の方に教えてもらいながら登記申請書の作成、法務局での「閲覧」などをしていました。 

当時の私の担当は、簡単に言うと、お客様の権利書を作る仕事です。

 

ところで「閲覧」といっても今は業界の方もピンと来ないかもしれません。

当時は法務局がコンピュータ化される前でしたので、登記されている情報を調べるためには、管轄の法務局まで足を運び、実際の登記簿、バインダーに綴じられた紙の登記簿を出してもらって、内容を読んで鉛筆で用紙に書き写してこなければならなかったのです。

 

これをやることで登記簿の仕組みを理解することが出来たと思います。

今の仕事でも登記されている情報の分析は必要ですので役立っています。

 

希望通りに司法書士の補助者(アシスタント)という職に就いたわけですが、同じ事務所内で、測量作業をしたり、開発行為の図面を書いたりしている職員もいますので、様子を見たり話を聞いているうちに、向こうの世界もなんだか面白そうだな、という気持ちになっていきました。