建設キャリアアップシステムの近況

 

最近、建設キャリアアップシステム登録のご相談がまた増えています。今朝も15年来のお客様から「うちの会社と社員の登録もやって~」とご依頼を頂きました。(※行政書士による代理制度はありませんが代行は可能です)

 

建設キャリアアップシステムを運営する一般財団法人建設業振興基金の発表によると、今年7月末現在の技能者登録者数は、324,390人にまで達したとのことです。

 

建設業に従事している方の人数については、国土交通省の発表資料では

就業者 498万人

技術者 31万人

技能者 331万人  (いずれも2019年)

 

となっていますので、建設キャリアアップシステムに登録された方は全体の10%弱というところでしょうか。増えた、といってもまだまだですね。。。

 

制度が始まった頃は「今後のためにやっておこう」というスタンスの方も多くみられましたが、最近、ご相談を頂くお客様については「登録をしておかないと現場に出入りさせてもらえなくなる」という切実な状況下に置かれている様子であることも多くなりました。

 

この「現場に出入りさせてもらえない」という仕組みについてご存じない方のために少しご説明します。

 

元請企業さんが、システムに現場の登録をして、施工体制を登録します。その際に一次下請け以降の企業の登録をします。そして下請企業ごとに、その現場に従事する職人さん個人を特定して登録します。すべて登録が完了すると、職人さんが現場に入場する際にカードリーダーに自身のカードをかざすことで情報が蓄積されていくことになります。登録をしないと元請企業さんのそうしたシステム体制に協力が出来ないため、出入りさせてもらえない、というお話が出てくるのです。

 

今のところ、現場に出入りする職人さんにとってのメリットを実感できない状況ですが、早めの対応が良いかもしれません。