行政書士と私の人生 6(禁煙と勉強)

 

仕事のやりがいが高まる半面、資格がないことに負い目を感じる、

矛盾した感情としっかり向き合わないまま時間が経ってきました。

私生活が荒れてしまい(ここでは書けませんが)、最終的には、

扁桃腺がひどく化膿して1週間寝込む、という”穴”に落ちました。

 

職場に復帰後も声が全く出せず、更に1週間、まともに仕事が

出来ない状況でした。

当時(2002年)は未だ職場にインターネット環境が整っていません

でしたので、外部の方に「実はいま声が出ないんですぅ」という

説明がうまく出来なかったのです。

 

この”事件”があって、自分で自分が本当に情けなくなりました。

落ちるところまで落ちた、という感覚です。

でもその時「このままじゃ人生が台無しだ。なんとかしなきゃ」

という気持ちが湧き上がってきました。

 

当時、タバコを一日1箱、飲みに行けば更に1箱は吸っていました。

扁桃腺を化膿させた原因のひとつがタバコでしたので、私にとって

タバコが駄目な自分の象徴に思えてきました。

 

そこで人生を巻き返す第一歩として「禁煙」を目標にしました。

その日から今まで1本も吸っていません。

たまにタバコを吸っている夢を見ますが、目が覚めてホッとします。

それくらい、未だにタバコは私にとっては”堕落”の象徴なのです。

 

禁煙が3か月ぐらい続くと、生活にハリが出てきました。

「なにか挑戦してみよう」という気持ちが湧き上がってきました。

 

当然、試験勉強という流れになったのですが、司法書士試験は

学生の時に挫折した悪夢が蘇り「とりあえず行政書士試験に挑戦を

してみよう」ということにしました。

 

2002年6月は、サッカーワールドカップ日韓大会のとき。

私が暮らす袋井市も、エコパスタジアムで試合が行われていました。

友人から「チケットが手に入るから試合観にいこう」と誘われましたが

勉強するために断ったことを記憶しています。

 

試験本番まで残り半年足らず、仕事の後で机にかじり付いて勉強する、

という日々が始まりました。