行政書士と私の人生 9(開業を模索する)

 

丸山学さんの著書「行政書士になって1000万円稼ぐ法」を読むにつれてムクムクと希望が膨らんでいった頃、東京で丸山学さんから直接、お話を聞ける機会がありました。

 

当時、行政書士ビギナー向けセミナーの走りだったと思います。私は人見知りで、開業前の不安だらけの時期でしたが、勇気を振り絞って参加をしました。

 

池袋の雑居ビルに集まったのは丸山さんと参加者5名ぐらい。本を書いた憧れの著者を目の前にして、私はあがってしまいました。自分から積極的に質問をすることができませんでした。

 

少人数のトーク形式だったと記憶していますが、内容はひとつだけなぜか重要ではないのですが、はっきりと覚えています。

事務所の登録を自宅にするか、別に借りるか、という話題のなかで…

 

参加者)自宅で登録した場合、打ち合わせ場所はどうすればいいですか?

丸山さん)先方に出向くか、近くの喫茶店でもいいと思いますよ。

参加者)なるほど。コーヒー代はどちらが負担すればいいですか?

丸山さん)それはあなたの方でしょうね(苦笑)

 

それはそうとして、事務所の登録をどこでするか、という問題を考えていかなくてはならない、と改めて感じました。

 

当時、私の住む磐田郡浅羽町は人口1万人ほど。

東京と比べて街の規模が本当にちいさい。

仕事なんてあるのだろうか?

とにかく、自宅から通えるなるべく大きな街の方がよいだろう。

という成り行きで、浜松市に気持ちが傾いてきました。

 

浜松市は当時、人口60万人ほど。

2年後に周辺の市町との合併を控えており、人口80万人の政令指定都市になることが予定されていました。

 

人口80万人の政令市なら、仕事が無いわけないさ。

その程度の考えで、具体的に業務は何をするか、集客方法をどうするか、といったことは全く考えが及んでいませんでした。

 

ともかく、浜松市内で事務所の物件を探し始めました。

それと同時に、お世話になっていた事務所の所長に「辞めて独立したい」という話をするタイミングになっていました。